「知らない天井だ」とは?エヴァ第弐話の元ネタとリゼロのパロディ
目が覚めたら、見覚えのない天井が見えた。そんなときに思わず口にしたくなるのが 「知らない天井だ」 です。
元ネタはエヴァの碇シンジ。いまは異世界ものの主人公から、入院した人の報告ツイートまで、いろんな「目覚め」で使われています。
「知らない天井だ」とは?
『新世紀エヴァンゲリオン』第弐話で、主人公の碇シンジが病院のベッドで目を覚まし、天井を見上げてつぶやくセリフです。
ネットでは「見知らぬ場所で目覚めた」ことを伝えるお約束のひと言として定着しています。寝落ちした先が友達の家だったとき、病院で目が覚めたとき、出張先のホテルの朝など、場面を選ばずに使えるのが強みです。
元ネタはエヴァ第弐話「見知らぬ、天井」
第3使徒との戦いで初号機に乗ったシンジは、気がつくと病院のベッドの上にいます。そこで天井を見上げて出てくるのが「知らない天井だ」です。
この回にはもう一度、似たつぶやきがあります。葛城ミサトのマンションに引き取られたシンジが、あてがわれた自室で横になり「ここも知らない天井」とこぼす場面です。
細かい表記(読点の有無や、あとに続く言葉)は解説サイトによって書き方が割れています。ネットで使われる形は「知らない天井だ」でほぼ統一されています。
サブタイトルの「見知らぬ、天井」について、配信用のあらすじは「知らない町、知らない人々。そして、ミサトのマンションで彼が見たものも、知らない天井でしかなかった」と書いています。いきなり放り込まれた新しい環境への戸惑いと、半分あきらめたような気持ちを表したセリフとして読まれるのが一般的です。
ちなみにシンジの名台詞では、第壱話の逃げちゃダメだもミームとして有名です。こちらは第弐話なので、続けて観るとセットで出てきます。
リゼロで「知ってる天井だ」に化けた
エヴァを観ていない若い世代にこのセリフを広めた作品のひとつが『Re:ゼロから始める異世界生活』です。
小説家になろうで連載されたWeb版では、第二章1の章題がそのまま『見知らぬ天井、終わりのない廊下』。冒頭で目覚めた主人公のスバルを描く地の文にも「知らない天井」が出てきます。
アニメ第1期の第4話「ロズワール邸の団欒」(2016年4月放送)では、ロズワール邸のベッドで目覚めたスバルが「知らない天井だ」とはっきり口にします。
面白いのはその先です。屋敷の中をさまよったスバルは、ベアトリスに触れられて意識を失い、同じ部屋のベッドでもう一度目を覚まします。この2回目に「知ってる天井だ」と言い換えていて、元ネタを知っている人ほど笑えるつくりになっています。
異世界ものの「お約束」になった理由
異世界転生ものの導入は「目が覚めたら知らない場所にいた」で始まることが多く、エヴァのこの場面とまったく同じ状況になります。
しかも最近の異世界ものの主人公は、オタク文化を知っている現代の若者という設定が定番です。目覚めた主人公が自分からこのセリフを言っても不自然にならないので、パロディとして入れやすいわけです。この型の作品についてはなろう系の項目にまとめています。
現実でも使い道は多めです。手術や入院のあと、気絶から目が覚めたときの報告で「知らない天井だ」と書く人がいて、ゲーム実況などの動画タイトルで見かけることもあります。
使い方・例文
- 「麻酔から覚めた。知らない天井だ」(入院・手術の報告)
- 「終電逃して友達の家で起きたら知らない天井だった」
- 「出張先のホテル、朝起きて一瞬ここどこ?ってなった。知らない天井だ」
- 「二日連続で同じ病室。知ってる天井だ」(リゼロ式の返し)
返し方に迷ったら、リゼロの「知ってる天井だ」で返すのが鉄板です。2回目の入院や、実家に帰省した朝にも使えます。
関連する言葉
- 逃げちゃダメだ:同じく碇シンジの名台詞。第壱話で初号機に乗る決断を迫られたときに繰り返す
- なろう系:「目覚めたら異世界」で始まる作品群。「知らない天井だ」のパロディが入りやすい
- 認めたくないものだな:ガンダムのシャアの名台詞。アニメ発で日常に転用されるセリフの仲間
エヴァのセリフは今もネタにされ続けていて、アスカ役の宮村優子さんがあんバターを食べ比べた動画では「あんこバタぁ!?」が「あんたバカぁ?」にしか聞こえないと話題になりました(「あんこバタぁ!?」がどう聞いても「あんたバカぁ?」)。