神戸どうぶつ王国で靴を踏む鳥「カンムリシャコ」、冠はオスだけ
神戸どうぶつ王国で来園者の靴を踏んだ丸い鳥は、カンムリシャコ。冠があるのはオスだけで、メスは緑の体に冠なしだ。
靴を踏んだ鳥の正体
11月3日10時32分、@trbmkng さんが神戸どうぶつ王国での動画を投稿した。
投稿文は「ここは檻に入らず自由に動き回る動物も多く、通りすがりのカンムリシャコに因縁をつけられました。まさか、鳥に踏まれるとは」。いいねは約7時間で2.3万を超えた。
動画には、革靴のそばを歩き回る3羽が写っている。サムネイルで見ると、緑の体の1羽と、赤い冠の2羽だ。
なぜ靴に乗るのかは、動画だけでは分からない。返信欄には、自分も踏まれたいという声も寄せられていた。
海のシャコではなくキジの仲間
名前に「シャコ」とあるが、寿司ネタの甲殻類とは関係がない。千葉市動物公園の発表資料では、キジ目キジ科カンムリシャコ属に分類されている。
大きさは全長24〜26cmの小型種で、カンムリシャコ属はこの1種だけだ。生息地はボルネオ、スマトラ、マレー半島などの東南アジアで、低地の熱帯雨林で、単独かペア、ときには小さな群れで暮らす。
和名の「カンムリ」は、頭の上に生える赤茶色の長い冠羽に由来する。
冠があるのはオスだけ
資料によると、オスの頭は黒く、目のまわりは皮膚がむき出しで赤い。そこに赤褐色の冠羽が立つ。
メスは違う。原文には「メスの頭部は黒く、冠羽はなく、翼が褐色の他は頸から下は暗緑色」とある。
メスの全身が分かる写真を、@tinydaysphoto さんが神戸で撮って投稿している。
この投稿で分かるのは、冠が無くて、緑の体に茶色い翼という組み合わせだ。冒頭の動画に写っていた緑の1羽も、このメスにあたる。
オスとメスで別の鳥に見えるので、「冠のある赤い鳥」を探してメスを見落とす人がいてもおかしくない。
神戸のほかに千葉と札幌でも会える
国内で見られる場所を、公式の発表と投稿から3つ拾った。
- 神戸どうぶつ王国(神戸市)
- 千葉市動物公園(動物科学館バードホール)
- 札幌市円山動物園(熱帯鳥類館、展示予定)
神戸どうぶつ王国
投稿者によると、檻に入らず自由に動き回る展示だという。園の公式サイトで本種の紹介ページは確認できなかったので、会えるかどうかは来園前に園へ聞くのが確実だ。
神戸どうぶつ王国の公式アカウントは2022年8月に、オス同士のケンカの様子を投稿している。
投稿文は「カンムリシャコのオス同士のケンカだ!」に続けて、「初めて見たけど、失礼ながらカワイイと思ってしまった」「丸くて小さいんだもん。声ピヨピヨだし。」と書いている。この投稿で分かるのは、オス同士がケンカをすることと、声がピヨピヨと高いことだ。
神戸どうぶつ王国は、7月にマヌルネコの赤ちゃん5匹を公開した園でもある。気になる人はマヌルネコの赤ちゃん5匹の記事も見てほしい。
千葉市動物公園
千葉市動物公園の発表資料によると、神戸どうぶつ王国から来た個体が2026年7月1日に来園した。オス1羽(2023年6月12日生まれ)とメス1羽(2022年5月29日生まれ)で、7月16日から動物科学館バードホールで公開されている。
つまり、神戸から来た個体が千葉にもいる。詳しくは千葉市動物公園の発表資料(PDF)に載っている。
札幌市円山動物園
円山動物園の公式アカウントは、10月13日に上野動物園からカンムリシャコなど4種が到着したと投稿した。
この投稿で分かるのは、10月に上野から札幌へ移ったことだ。約1か月の検疫期間を終えたあと、熱帯鳥類館のバードホールで展示する予定だと書かれている。投稿の時点で展示はまだ始まっておらず、今も始まったかは分からない。行く前に円山動物園の公式サイトで確かめたい。
国内には45羽、レッドリストは危急種
千葉市動物公園の資料にある日本動物園水族館協会のデータでは、国内の飼育は2施設で計45羽だった。2025年12月31日現在で、オス15羽、メス4羽、性別不明26羽という内訳だ。
暮らし方にも、ちょっとした特徴がある。英語版Wikipediaによると、キジ目では珍しく、ヒナに両親が口移しで餌を与える。卵は5〜6個で、約18日で孵化する。
危険を感じると、飛ぶより走って逃げることを好み、必要なときだけ短い距離を飛ぶ。
会いに行くなら
赤い冠のオスだけでなく、冠のないメスも探してみてほしい。神戸、千葉、札幌のどこでも、緑の丸い体が足元を歩いていたら、それがカンムリシャコだ。
公式サイトは神戸どうぶつ王国から見られる。踏まれるかどうかは、鳥次第だ。