変形メカ「カニタマ」のカプセルトイ第2弾は2026年9月14日発売、7月から延期してシークレット入りの全5種
ガチャの取り出し口から、カプセルではなく黄色い球がゴロッと落ちてくる。手に取って開くと、脚が生えてカニになる。そういう変な500円ガチャの第2弾が、2026年9月14日から順次発売される。作った本人である工芸作家の磁佑(じゆう)さんが、9月10日の19時44分に自分のXで発売日を出した。
投稿は半日たたないうちに6万ビューを超え、リポストが597、いいねが1,438、ブックマークが210付いている。ブックマークが3桁乗るのは「忘れないように取っておく」人がそれだけいるということで、発売日が近い商品の告知としては素直な数字だ。
7月中旬の予定が9月14日に、延期は8月に本人が伝えていた
第2弾の存在が最初に出たのは2026年4月3日だ。磁佑さんが「カプセルトイ第2弾発売決定!!」として、いきもんから7月に発売予定と告知している。この時点で色は5色と決まっていて、うち1色は特別なカラーを制作中だと書かれていた。
そこから夏をまたいだ。8月14日の夜に本人が第2弾の告知を引用して、「発売遅延でお待たせしておりますカプセルトイ版カニタマ2がいよいよ来月発売の予定です…!」と状況を出している。延期の事実も、翌月に出そうだということも、この時点で読める形になっていた。
問屋側の表記はもっと事務的だ。ガチャガチャ通販のあミューズの商品ページは、商品名そのものが「※9月発売へ延期※【7月発売】【二次予約】ATC カニタマ カプセルエディション2(20個入り)【いきもん】カプセルトイ」になっている。商品明細の欄には「2026年7月中旬発売予定→(延期)9月発売予定」と、矢印一本で経緯が書いてある。当初は7月中旬だったわけで、9月14日までのずれはおよそ2か月だ。
ちなみに第1弾も、HOBBY Watchが2025年10月に報じた時点では「2026年1月第3週に発売予定」だった。実際に本人が発売日として告知したのは1月28日で、こちらも少し後ろに動いている。25か所が動く変形ギミックを500円の玉に詰める商品なので、日程がぴったり決まらないことのほうが多いのかもしれない。
第1弾と重なるのはブルーだけ、5体目は黒塗りのシークレット
第1弾「ATC カニタマ カプセルエディション」の中身は、公式サイトの商品ページによればレッド・ブルー・オレンジ・ホワイトの全4種だった。第2弾のラインナップは商品画像の下に並んでいて、左からイエロー、グリーン、ピンク、ブルー、そして真っ黒なシルエットで隠された5体目になる。5体目の名前は「カニタマ(???)」で、あミューズの商品内容の欄では「カニタマ(シークレット)」と書かれている。
名前だけ見ると、第1弾と重なるのはブルーの1色だけだ。レッド・オレンジ・ホワイトは今回いない代わりに、イエロー・グリーン・ピンクという明度の高い3色が入った。4月の告知にあった「サイバーテックな5色展開」という言い方も、並べてみると納得がいく。青いグリッド線の背景に蛍光色というのは、そのままサイバーな配色の見本みたいな組み合わせだ。
細かいところでは、5体とも目玉のレンズの色が違う。イエローの目は青、グリーンは赤紫、ピンクはオレンジ、ブルーは緑。ボディの色の反対側に振ってあるので、小さいのにやたら目が目立つ。4月の告知にあった「内1色は特別なカラー」がそのままシークレット枠に収まった形で、色の中身は開けるまでわからない。
1回500円という値段も、いまのカプセルトイの棚では高いほうではなくなってきた。同じ2026年に告知されたスタバの初カプセルトイは1回880円で、ロースタリー限定版は1,100円だ。ギミックや素材で値段の上が伸びたぶん、500円は真ん中あたりに落ち着いている。
カプセルに入らないまま出てくるのが、このガチャの売り
カニタマの一番わかりやすい特徴は、カプセルに入っていないことだ。商品画像には「カプセルレスでゴロッと出てくる!」「カプセルからそのまま変形」と大きく書いてある。球体そのものが直径約50mmのカプセルの代わりになっていて、取り出し口から落ちてくるのは透明な殻ではなく、いきなり本体という仕組みになっている。
そこから25か所が動く。画像には「25か所が自在に動く!」とあり、球体の割れ目から甲羅と脚が展開してカニの形になる。第1弾のスペックでは、球体時の直径が約50mm、変形すると全長は約75mmになると案内されていた。手のひらに乗るサイズの中に、はさみと脚と目玉の可動が詰まっている。
業務用の仕様欄の書き方が面白くて、あミューズでは「カプセルレス50mmカプセル入り」と表記されている。カプセルは無いのに50mmカプセル扱い、というのは、要するにガチャの筐体側から見たときは50mmの玉が1個出てくるのと同じという意味だ。店側は普通の50mm対応の機械にそのまま入れられる。カプセルレスというアイデアが成り立っているのは、この規格に乗っかっているからでもある。
1回500円、業務用の20個入りは8,250円
買う側が回すのは1回500円だが、店に入る単位は袋だ。あミューズの表記では20個入りで税込8,250円(税抜7,500円)。1個あたり412.5円なので、20個を全部回してもらえれば売り上げは1万円、差額は1,750円という計算になる。ここから筐体代や場所代が引かれるわけで、ガチャの500円はそういう積み木の上に乗っている。
もうひとつ、コンプ狙いの人にとって大事な但し書きが同じページに載っている。「アソート比率は不均等の場合があります」「稀に極端な偏りの場合もありますが、袋単位での販売のため、内容の変更等は出来ません。全種揃わないこともありますので、コンプリート目的のご購入はご遠慮ください」。つまり1袋20個の中に5種類が4個ずつ入っている保証はなく、シークレットが何個入るかも決まっていない。この記事を書いている時点で、そのページの在庫数は18と表示されていた。
この点は、確率がはっきり出るタイプのガチャと対照的だ。たとえばサンリオのおひなさまフィギュアはガシャポンオンラインでの販売なので、5種それぞれの当選率が20.0%と数字で出ている(そちらも表示は販売開始時点の比率で固定、という注記付きではある)。店頭のカプセルトイは筐体に入った時点でその袋の中身がすべてなので、ガチャという言葉の元になった方式のほうが、実は当たり方が読めない。
告知には、磁佑さん本人の補足が1件ぶら下がっている。「※地域により入荷が14日より遅くなる場合がございます。詳細な入荷情報についてはお目当てのお店のSNS等で個別に入荷情報をご確認ください🙇」。14日は「順次発売」の起点であって、全国一斉ではない。
作っているのは工芸作家の磁佑さん
カニタマは、いきもんが企画したキャラクターではなく、もともと一人の作家の作品だ。磁佑さんのXのプロフィールには「工芸技法×ネットカルチャー」とあり、工芸作家としてメカ系アイテムを制作する、デザインやデジタルもやる、と書かれている。BOOTHにも自分のショップを持っている。商品画像の隅にも本人の紹介とQRコードが入っていて、そちらの文には3Dデータの制作も手がけると添えられている。商品名の頭に付く「ATC」は ARTUNIV TECHNI COLOUR の略で、いきもんが生き物フィギュアの「ネイチャーテクニカラー」とは別に持っている、アートやデザインを模型に落とし込むラインだ。金鳥の蚊取り線香のミニチュアなどもここに入っていて、作家の作品をそのまま商品化する枠もこの中にある。
そのネイチャーテクニカラー自体は2008年に奇譚クラブから始まったシリーズで、公式サイトによると40シリーズ以上を展開し、販売累計は1,000万個を突破している。同じ会社が9月にはキノコのぬいぐるみやクラゲのLEDフィギュアを出していて、その棚の一角に球体変形メカが混ざっている。カプセルトイの会社としては、けっこう自由度が高い。
「前回買えなかったので今回こそ」と待っている人たち
商品化が最初に告知された2025年9月末には、ホロライブの白上フブキさんが自分の持っているカニタマの写真を投稿している。ぬいぐるみの頭の上に水色のカニタマ、腕の中にオレンジのカニタマという格好で、「我が家のカニタマちゃんもカプセルトイを祝福しておる🦀」というコメントが付いていた。カプセルトイ版が出る前から実物を持っている人がいた、という一枚だ。
磁佑さんのプロフィールには「趣味でVtuber二次創作」とも書かれていて、この界隈と距離が近いことがうかがえる。第2弾の告知に付いたハッシュタグは「#カプセルトイ」「#カニタマ」に加えて「#旅するカニタマ」で、買った人が持ち歩いて撮る流れを本人が用意している。
今回の告知へのリプライには「前回買えなかったので今回こそ…」(@honeygold04)という一言が付いていた。第1弾で取り逃した人が半年以上待っている構図で、8月末には「来月カプセルトイ第2弾も出るらしい 楽しみ」(@KuzeNunu_VRidol)と、発売前から待機している投稿もあった。「カニタマカプセルトイ第二弾嬉しい」(@KOGEmaite)のように、告知の直後に短く反応している人もいる。
探すときに一つ引っかかりそうなのが商品名だ。第1弾を報じた記事には「ATC カニタマ カプセルコレクション」と書かれているものがあるが、いきもんの公式サイト上の商品名は「ATC カニタマ カプセルエディション」で、今回はその2にあたる。しかも公式サイトの商品一覧に載っているカニタマは、この記事を書いている時点ではまだ第1弾だけだ。第2弾の情報は作者本人のXと問屋のページに散らばっている状態なので、9月14日に向けてはダンシングクリノッペのような他のカプセルトイと同じく、置いてある筐体を自分で探すことになる。目当ての店のSNSを見ておくと早い。