栓抜き付き「瓶コーラ」自販機の場所は小湊鐵道の五井駅ホーム
栓抜きの付いた瓶コーラの自販機が、千葉県の小湊鐵道・五井駅のホームにやって来ました。
10月2日の16時、小湊鐵道の公式Xが写真付きで発表しています。
公式の発表はこう
投稿の書き出しは「【貴重すぎる!瓶コーラ自販機がやってきた✨】」。続けて「栓抜きがついた、昔ならではの飲料自販機が五井駅にやってきてくれました!」とあります。
鉄道会社が自販機1台の到着をここまで喜んでいるのがちょっと面白いです。取得した時点で、いいねは約4,600まで伸びていました。
出会いは群馬の鉄道テーマパーク
どこから来たのかも書かれています。公式の言葉はこうです。
「「碓氷峠鉄道文化むら」を訪問した際に出会った、コカ・コーラのレトロ自販機。素敵なご縁があり、このたび五井駅にお迎えすることになりました。」
碓氷峠鉄道文化むらは、群馬県安中市の横川駅のそばにある鉄道の展示施設です。鉄道会社が鉄道のテーマパークで自販機に出会い、それが自分たちの駅にやって来る、という流れがなかなか味わい深いです。
ホームのどこにあるか
公式の写真を見ると、置かれているのは屋根の下のホームです。頭上には「4」番線の吊り下げ表示、その下にひらがなで「ごい」と書かれた駅名標が写っています。
機体は赤で、正面に「Coca-Cola」のロゴ。左側に縦長のガラス扉があり、銘柄を選ぶボタンが8つ並んでいます。
硬貨の投入口の近くには「新500円」対応のシールも貼られていて、見た目はレトロでも今のお金で買えるようにはなっているようです。
ちなみに、別のユーザーが10月1日の日付で同じ自販機の写真を投稿しており、公式発表の前の晩にはもうホームに置かれていたことになります。
五井駅は、小湊鐵道の公式サイトによると「小湊鐵道の始発駅であり、JRとの共同使用駅です。」。小湊鐵道の駅としての開業は1925年3月7日で、100年選手の駅にレトロ自販機という組み合わせになりました。
自販機で瓶を「引き抜く」時代があった
ペットボトルと缶しか知らない世代だと、栓抜きが本体に付いた自販機はまず見たことがないはずです。
日本コカ・コーラの公式サイトには「日本で本格的な自動販売機の製造が始まったのは、1962年(昭和37年4月)のことです。」とあります。
その先駆けになったのが、瓶コーラ用の自販機です。デイリー新潮の2018年の記事によると、最初期の型はコインを入れてから左の扉を開け、瓶を自分の手で引き抜き、本体の栓抜きで開けて飲む半自動式でした。
ボタンを押せばガコンと落ちてくる今の自販機とは、買う側の手間がだいぶ違います。
JSTサイエンスポータルの記事では、この自販機は「自販機普及の先駆けとなったコカ・コーラの自動販売機」として、世界初のクオーツ式腕時計などと並んで紹介されています。
同じデイリー新潮の記事では、1962年に半自動型と全自動型を合わせて880台が全国に置かれたこと、2018年の時点で当時のまま販売用に動いているものは無いことも、コカ・コーラ側の話として出ています。
五井駅の1台はどの型か
ここは正直に書いておくと、五井駅に来た1台がいつ作られたどの型なのかは、公式の投稿には書かれていません。
ボタンが8つあることや新500円玉に対応していることを考えると、1962年の最初の型そのものではなく、もっと後の世代か、手を入れて使えるようにした機体とみるのが自然です。何が何円で売られているのかも、写真からは読み取れませんでした。
それでも、栓抜きの付いた自販機で瓶のコーラを買う体験ができる場所は、今ではかなり限られます。
見に行くなら
五井駅は小湊鐵道の起点なので、沿線へ出かけるときは必ずここを通ります。乗る前の待ち時間に、ホームの赤い1台をのぞいてみるのもよさそうです。
ペットボトルの自販機しか知らない人は、本体に付いた栓抜きを実物で見ておくと話のタネになります。
あわせて、20年以上動き続けたサントリーの自販機の話や、浅草・舟和の芋ようかんが買える自販機の話もどうぞ。