TGS2026で試遊できた「Witchbrook」、発売日はまだ「2026年」だけ
魔法学校に通って授業を受けて、ハーブを育てて、バイトして、友達と恋をする。そういうゲームが10年ずっと作られている。『Witchbrook(ウィッチブルック)』のことだ。
東京ゲームショウ2026で試遊出展されて記事が出たので、「じゃあいつ出るの」を調べた人も多いはず。先に答えを書いておくと、9月21日時点でSteamのストアページのリリース日欄は「2026年」の一行だけ。月も日も出ていない。
Steamのリリース日欄は「2026年」の一行で止まっている
日本語版ストアページを開くと、右カラムに並んでいるのはこれだけだ。開発元がChucklefishとRobotality、パブリッシャーがChucklefish、そしてリリース日が「2026年」。ページ下部にも「このゲームはまだSteam上でリリースされていません。」と書かれ、その下の「リリース予定日:」がやはり「2026年」で終わっている。
つまり「Witchbrook いつ」の現時点の答えは「2026年のどこか」で、それ以上は誰にも分からない。年内であることは公式が言っているが、月は言っていない。
ストアの紹介文はこう始まる。
最大4人で遊べる、フシギな魅力でいっぱいの魔法学校ライフシム『Witchbrook』で魔法と神秘を探しにでかけましょう。賑やかな港街モスポートで新米魔法使いとしての生活が始まります!
対応言語の欄には日本語がちゃんと入っていて、全10言語対応。チェックが付いているのはどの言語も「インターフェイス」の欄だけで、「フル音声」と「字幕」は空欄のままだ。テキストが日本語で読めるのは確定している。
2025年冬から2026年へ、一度うしろに動いている
そもそも「2026年」という表記自体が、一度ずれた結果だ。Chucklefishは2025年10月15日に発売延期を発表していて、AUTOMATONの記事によると、それまで予定されていたのは2025年冬。ブラッシュアップのために2026年へ動かした、という説明だった。
2025年冬という時期は、同年3月27日のNintendo Directで出てきたものだった。任天堂公式チャンネルに残っているその映像がこれ。
タイトル名が『Witchbrook』として正式発表されたのは2018年で、そこから数えると待っている側もかなりのベテランになる。延期の告知では、対応機種と対応言語の追加という「予定していなかった可能性の扉」が開いたことも同時に伝えられていた。待たされているぶん中身は増えている、という言い方だ。
会場では30分の試遊、ただし一般来場者には非公開だった
今回検索が動いたきっかけは、TGS2026の架け橋ゲームズブースでの試遊出展だ。4Gamerのプレイレポートによると、用意されていたのは正式リリース版に近いバージョンで、多くの要素が開放された状態を30分ほど自由に触れたという。ただしこの試遊は一般来場者には非公開で、会場に行けば誰でも遊べたわけではない。
同記事が挙げている中身がいちいち細かい。キャラクリの髪型は「前髪」などの項目に分かれていて、服は最大11レイヤーまで重ね着できる。自宅の本棚は複数を積み重ねて好きなサイズにでき、照明は1個ずつオンオフできる。庭のハーブに水をやるときは、ホースを持って歩いてもいいし、魔法で庭全体に雨を降らせてもいい。魔法はワンドを構えて出てくる魔法陣に、決められた図形を描くと発動する。
図書館の本の扱いも変わっていて、「ハーブティー」「昆虫」「鳥」といった分野の蔵書に、そのハーブが育つ季節や場所が書いてある。勉強するとその知識を段階的に覚えていき、覚えていないぶんは図書館まで確認しに行くか、本を借りて手元に置くか、プレイヤー自身が覚えるしかない。貸出期限を過ぎた本を返しに行く導入まであるらしい。
開発陣が答えた「10年で何に時間を使ったか」
4Gamerは試遊後にChucklefishのCTOであるRodrigo Braz Monteiro氏と、CCOのSteph Caskenette氏にも話を聞いている。10年でもっとも力を入れたのはシミュレーション部分で、人や車の動きが個別に管理され、画面に映っていない場所でも動き続けているという。渋滞もあらかじめ置かれているのではなく、個々の動きが重なった結果として発生する。
学校まわりの仕様もそこで説明されている。授業は1回ごとに学費を払う方式で、試験で良い成績を取れば時期に関係なく上のクラスへ進める。コヴン(学校の仲間たち)も一緒に進級するので、自分だけ置いていかれることはない。ゲーム内時間は標準設定で1年が現実の40時間ほど、早ければゲーム内1年半で卒業できて、そのあとは院に進める。
魔法は「強大な力」ではなく「職業」や「過程」に近いものとして設計されていて、影響元としてテリー・プラチェットの「ディスクワールド」のティファニー・エイチングと、『魔女の宅急便』の世界観が挙げられている。夜空の星座は現実のものを完全に再現しているそうだ。
マルチプレイは、プレイヤーたちで1つの会社を共同経営する形。協力できるのはほぼビジネス面だけで、学力は各自で上げるしかない。恋愛はどのキャラでもパートナーになれるのは1人だけなので、そこは普通に取り合いになる。
プリセットに「トンボ」という少年が紛れていた
試遊レポートでいちばん笑ったのがここだ。開発チームがあらかじめ用意したと思われるプリセットキャラの中に、赤と白のボーダーシャツを着て、肩に黄色いマフラーのようなものを羽織り、黒縁眼鏡をかけた少年がいた。名前を見たら「トンボ」。『魔女の宅急便』のキャラ再現とみられる、と4Gamerは書いている。会場は撮影禁止だったので写真は出ていないが、ひと目で分かるレベルだったそうだ。
上で書いたとおり、開発陣は影響元として『魔女の宅急便』を自分たちで挙げている。プリセットにトンボを置いておくのは、その流れでいくと納得の仕込みではある。
いま確定していること
対応機種はSteamのほかNintendo Switch、Nintendo Switch 2、Xbox Series X|S、Xbox Oneが並んでいる。「Witchbrook Switch」で調べている人の答えとしては、SwitchでもSwitch 2でも出る、ただし日付は未定、ということになる。
TGS2026からは『スト6』と『名探偵プリキュア!』のコラボのように日付まで出た発表もあったぶん、こちらの「2026年」だけという表記は余計にじれったい。ウィッシュリストに入れて通知を待つのが、いまのところいちばん確実な待ち方だ。