「トルネコの大冒険」リマスター初アップデート、中身はほぼ全部「斜め移動」
9月10日に出たばかりの『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン ちょっとステキなリマスター』に、発売から6日で最初のアップデートが来た。第1報はドラゴンクエスト宣伝担当の公式アカウントで、Steam版から順に配信という内容だ。この投稿は表示130万を超え、いいね4,800・リプライ150が付いている。
で、その更新内容を見ると項目は5つ。うち「その他、軽微な不具合を修正」を除いた4つが、全部おなじ方向を向いていた。
更新内容5項目のうち4つが移動と入力の調整
スクウェア・エニックスが公式サイトに出したお知らせには、こう書かれている。「今回のアップデートでは、操作性の改善を中心に、下記の調整等を行っています。」
そして並んでいるのがこの5行。
- 向きを変える際の入力感度を調整
- 斜め移動固定ボタンの反応速度を改善
- 斜め移動時の入力感度を調整
- 階移動時の入力処理を調整
- その他、軽微な不具合を修正
新要素の追加もバランス調整もない。向きを変える、斜めに固定する、斜めに歩く、階段で移動する。動かす話しか出てこないうえ、「斜め移動」という言葉だけで2回名指しされている。初回のアップデートをまるごと操作の感度に振ったことになる。
不思議のダンジョンの1歩は、斜めかどうかで結果が変わる
「たかが斜め」と思うかもしれないが、このシリーズでは1歩の意味が普通のアクションゲームと違う。不思議のダンジョンは、こちらが1歩動くと敵も1歩動くターン制だ。つまり入力をひとつミスると、その分だけ相手にタダで1ターン渡すことになる。
斜めが効くのはここ。通路から部屋に出る角、敵に隣接する直前、階段に飛び込む最後の1歩。このあたりで斜めに入るつもりが真横に出てしまうと、殴られる位置が変わる。そもそもトルネコは勇者ではなく武器商人で、殴り合いで押し切れるタイプではない。被弾1回の重みも大きい。
だから「感度を調整」という地味な文面でも、遊んでいる側からすると当たり判定そのものが変わるくらいの話になる。公式も末尾で「その他、皆さまからお寄せいただいているご要望についても、引き続き対応を検討しております。」と書いていて、今回で打ち止めではないことは明言している。
そもそもこのリマスター、発表から発売までがやたら短い。Nintendo Direct 2026.9.9 でお披露目され、その翌日の9月10日にもう出ている。原作は1993年にスーパーファミコンで出た『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』で、「1000回遊べるRPG」というキャッチコピーで売られたタイトルだ。当時のフレーズを覚えている人と、名前すら初めて見る人が世代できれいに分かれる一本でもある。
Switch版とスマホ版には、まだ配信されていない
ややこしいのが、このアップデートが全機種に同時に来ていない点だ。公式のお知らせは9月18日付で更新されていて、そこに書かれている配信状況は次のとおり。
据え置きとPCは3日で片付いたのに、Switch・Switch 2とスマホはまだ準備中のままだ。ドラクエ本編もそうだが、このシリーズを携帯機で遊んでいる人はかなり多い。順番としては、いちばん人口が多そうな側が最後に残っている。
検索では「ちょっと素敵なリマスター」と打つ人もいる
もうひとつ、このタイトルでずっと起きているのが表記の揺れ。公式表記は「ちょっとステキなリマスター」でステキがカタカナなのだが、変換の都合で「ちょっと素敵なリマスター」と書かれることも多い。
実例として分かりやすいのがホロライブの兎田ぺこら。9月18日の投稿で「初代トルネコきtらああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」とテンションを上げ、シリーズの思い出をひとしきり書き連ねたあとで「ちょっと素敵なリマスターってどんな素敵なんだろうか!!!わくわく!!!!!」と続けている。カタカナのステキが、漢字の素敵になって戻ってきた形だ。
言われてみると、「ちょっとステキ」って何がどうステキなのか公式も説明していない。グラフィックが今風になり、遊べる機種が増えたという意味では順当なリマスターだが、名前だけ見ると期待値の設定がやけにゆるい。そのゆるさの直後に、初回アップデートが斜め移動の感度でびっしり埋まっているのがちょっとおもしろい。
ドラクエまわりだと、シリーズの累計出荷・ダウンロードが1億本に達した数え方や、東京ゲームショウで回せるガチャガチャ「ぺったんこモンスター!マスコット」の話も動いている。
Switch版を待っている人は、届いたらまず斜めに歩いてみるのがいい。そこが変わっているかどうかが、今回のアップデートのほぼ全部だ。