「マミる」とは?元ネタはまどマギ3話、「広辞苑に載った」はデマ
「マミる」は、首から上がなくなるような悲惨な死に方をすること。元ネタは『魔法少女まどか☆マギカ』第3話で、巴マミの退場シーンから生まれた言葉です。
ちなみに「広辞苑に載った言葉」としてよく回ってきますが、収録先は広辞苑ではありません。そのへんも含めてまとめます。
「マミる」とは?
もとの意味は「首から上を失う」「悲惨な死に方をする」。アニメの1シーンを指す動詞として生まれました。
そこから意味が広がって、今は「あっけなく終わる」「詰む」くらいの軽さでも使われます。試験やゲームでいきなり退場したときの「マミった」がそれです。
活用は普通の五段動詞と同じで、「マミった」「マミられた」「マミりそう」と自由に変形できます。「マミった」だけで検索する人も多い語です。
元ネタはまどマギ第3話「もう何も恐くない」
元ネタは2011年1月に放送された『魔法少女まどか☆マギカ』第3話「もう何も恐くない」。タイトルの漢字は「怖」ではなく「恐」が正しい表記です。
この回で、先輩魔法少女の巴マミが魔女シャルロッテと戦います。勝ちを確信した直後、ぬいぐるみのような見た目の魔女から大きな頭が飛び出し、マミは首から上を食べられて退場します。
序盤は「かわいい魔法少女もの」に見えていた作品で、頼れる先輩がたった3話で、しかもいちばんむごい形で消えた。視聴者の衝撃がそのまま動詞になったわけです。
タイトルの「もう何も恐くない」は、マミが戦いの前に口にする心境そのもの。ここから、このセリフ自体が死亡フラグの代表例として語られるようにもなりました。
上は2021年にBS朝日で第3話が再放送されたときの、まどマギ公式アカウントの告知です。10年たっても「3話」だけで話が通じる回なのがわかります。
広まった流れ
ニコニコ大百科などによると、広まり方はかなり速かったとされます。
放送から数日で動詞になっていたことになります。ニコニコ公式の第3話は再生48万回超、コメントは6万8千件を超えていて、当時どれだけ実況されていたかの名残になっています。
おもしろいのは制作側まで使い始めたこと。脚本の虚淵玄がインタビューで「マミった」と話したり、BD/DVD第2巻のオーディオコメンタリーでキャスト陣が「マミられた」を連発したりしたとされます。
2025年1月に第3話がYouTubeでプレミア公開されたときも、ニュースの見出しは「“マミる”という言葉を生み」でした。作品の外でも、この回の呼び名として定着しています。
「広辞苑に載った」は本当?
X では「マミるは広辞苑に載っている」という話が何度も回っていて、Yahoo!知恵袋にも同じ質問が立っています。
ただ、実際に収録されたのは『現代用語の基礎知識』2012年版です。定義は「悲惨な死に方をする」。毎年の新語を拾う用語集なので、アニメ発の言葉が入っても不思議ではありません。
広辞苑のほうは、収録を示す一次情報が見当たりません。「2015年版の広辞苑に載って、2020年版で消えた」という説も出回っていますが、広辞苑は第六版が2008年1月、第七版が2018年1月の刊行で、2015年版や2020年版という版自体がありません。
どこかで「辞書に載った」が「広辞苑に載った」にすり替わったと考えるのが自然です。X でも「広辞苑じゃなくて現代用語の基礎知識ね」と訂正する投稿がたびたび出ています。
しょこたん語の「マミる」は別物
まぎらわしいのが、中川翔子さんが番組やブログで使う「しょこたん語」の「マミる」「マミった」。こちらは「太る」「太った」という意味です。
由来は中川さんの愛猫マミタスで、太っていたことから来た言葉とされます。まどマギの「マミる」とは出どころがまったく別です。
同じ「マミった」でも、言う人によって「太った」なのか「やられた」なのかまるで違うので、文脈で見分けるしかないです。
使い方・例文
- 「ラスボス手前で一撃もらってマミった」
- 「レポートのデータ全部消えた。完全にマミった」
- 「推しキャラ、3話でマミりそうな雰囲気あるんだけど大丈夫?」
- 「『もう何も恐くない』って言った瞬間マミるのやめてほしい」
ゲームの即死や計画の突然の破綻など、自分や作品のキャラに向けて使うのが基本です。言葉の出どころがかなりむごいシーンなので、実在の人に向けて使うと中傷っぽく取られることがあります。
関連する言葉
同じまどマギ発の言葉なら、キュゥべえの勧誘セリフ僕と契約して魔法少女になってよ。マミの「もう何も恐くない」はアニメのフラグ回収の教科書みたいな流れです。
「終わった」の意味で使うときは、オワタや詰んだとほぼ同じ温度感です。
まどマギは2026年に新作『ワルプルギスの廻天』が公開され、興行収入は21億円を超えて前作「叛逆の物語」を上回りました。主題歌「彼方」は梶浦由記の作詞作曲です。新作から入った人が3話を見返して「これがマミるか」となる流れも、しばらく続きそうです。