「布団が吹っ飛んだ」と投稿した大使、仕掛け人はレジャバ大使
駐日ウズベキスタン臨時代理大使が、10月17日の朝に「布団が吹っ飛んだ」とだけ投稿しました。仕掛け人は、駐日ジョージア大使のレジャバ氏です。
ダジャレを大使に勧めて、大使が本当に投稿した。外交の世界でも、日本で一番ウケる球はやっぱりこれらしいです。
本文はダジャレ1行だけ
投稿したのは、駐日ウズベキスタン臨時代理大使のドゥスチャノフ氏のアカウントです。時刻は10月17日の7時25分でした。
本文は「布団が吹っ飛んだ」の一文だけで、説明も挨拶もありません。大使の投稿としては、ずいぶん潔い一文です。
いいねは8,471件ありました(確認した時点)。Yahoo!リアルタイム検索でも「布団が吹っ飛んだ」が急上昇に入っています。
7分前に、勧めた本人が種明かししていた
この投稿には、7分前に前振りがありました。7時18分、駐日ジョージア大使のティムラズ・レジャバ氏が、こう書いていたんです。
レジャバ氏の投稿によると、先日日本に着任したばかりの「ある国の大使」が表敬訪問に来て、SNS運用のアドバイスを求めたそうです。
そこで「時には少し笑える話題もいいですよ」と伝えました。さらに例を聞かれたので、日本で絶対にウケる投稿として「布団が吹っ飛んだ」を提案した、という流れです。
この時点で相手の国名は書かれていません。ただ、7時39分にレジャバ氏が引用でドゥスチャノフ氏のアカウントを紹介しています。
紹介文は「私の新しい友人である駐日ウズベキスタン臨時代理大使のアカウントです。フォローをよろしくお願いします」でした。2つの投稿の流れから、「ある国の大使」はドゥスチャノフ氏のことと読めます。
肩書きは「臨時代理大使」で、レジャバ氏の投稿では「ドゥスチャノフ公使参事官」とも書かれています。
2日前にはチョコを見にコンビニへ
ドゥスチャノフ氏は、この投稿の2日前のレジャバ氏の投稿にも出てきます。10月15日15時56分の投稿によると、ドゥスチャノフ氏が表敬訪問に来て、そのまま一緒にナチュラルローソンへ行ったそうです。
目的は、最近ナチュラルローソンに入ったウズベキスタンのチョコ「Chocomallow」でした。レジャバ氏は「フニャッとした食感と激甘が好きな方にはおすすめです」と書いています。
写真は2枚で、紫のパッケージを持った2人と、ドゥスチャノフ氏が菓子棚から商品を手に取る場面が写っています。
このチョコが日本に入った経緯は、ウズベキスタンのニュースサイトDunyoの英語版に出ています。2026年4月に東京で開かれた食品展示会「Anuga Select Japan」で、ウズベキスタンの外交官が組んだ商談がきっかけでした。商社のVSPと供給で合意したとのことです。
SNSの相談を受けた「表敬訪問」が、このチョコの日と同じ訪問だったのかは書かれていません。ただ、表敬訪問のついでにコンビニへお菓子を見に行く間柄なのは確かで、仲がいいです。
「布団が吹っ飛んだ」の元ネタ
ここからは「そもそもこのダジャレは何なのか」という話です。「布団が吹っ飛んだ」は「布団が」と「吹っ飛んだ」の語呂が似ているだけの、昔からある定番のダジャレです。
文化庁の広報誌「ぶんかる」の連載に、国立演芸場の職員が書いた回があります。「ようこそ劇場へ」の言葉遊びの回(2021年12月15日)です。
その中で、誰も笑わないダジャレの代表のように言われる「隣の空き地に囲いができたってね」「へー」を紹介しています。じつはこれ、れっきとした落語の小話なんだそうです。
そして続けて、こう書かれています。
- 「もっとも最近は『布団が吹っ飛んだ!』の方がポピュラーかもしれません」
文化庁の広報誌でも、いまの定番ダジャレとして名前が挙がっていたわけです。
一方で、最初に誰が言い出したのかは、調べた範囲では見つかりませんでした。落語の小話のように出どころがはっきりしたものではなく、いつの間にか誰もが知っているダジャレになっていたようです。
本当に布団を吹っ飛ばした人たちもいる
ダジャレの布団を、本当に吹っ飛ばす装置もあります。2019年2月にITmediaが紹介した「オフトゥンフライングシステム」です。
作ったのは、データ分析会社ブレインパッドのチームでした。ダジャレを入力すると、ダジャレ検知AIと評価AIが点数をつけます。基準値を超えると、畳の上に敷かれた布団が吹っ飛ぶ仕組みです。
ダジャレの面白さを、布団が飛ぶかどうかで判定する発想です。今回の投稿は、AIの採点なしでも8,000件を超えるいいねで評価された形になります。
レジャバ大使の過去の話題
レジャバ大使は、ほかの話題でもたびたび投稿が広まっています。牛久大仏との集合写真はレジャバ大使と牛久大仏が同じ大きさに写った回に、父親がラーメン二郎を食べた感想は「シュクメルリ」と二郎の共通点はニンニクの回にまとめています。
今回は、日本で暮らす大使同士のやり取りが、そのまま笑える投稿になりました。ドゥスチャノフ氏のアカウントが、これから布団の次にどんな球を投げるのかも気になるところです。