「お前、もしかしてロケット団?」のルールは三国殺とほぼ同じ形
ポケモンの新作ボードゲーム「お前、もしかしてロケット団?」は、役割と勝ち方が中国の「三国殺」とほぼ同じ形だ。共同開発のYOKA Gamesが、その三国殺を作った会社でもある。
10月15日12時30分ごろ、ポケモン公式Xが発売日の11月12日とPV、公式サイトをいっぺんに公開した。略称は「おまロケ」で、公式ハッシュタグも #おまロケ になっている。
PVの「聞きおぼえのある声」は3人
ツイートの文面は「プロモーション映像から、何だか聞きおぼえのあるような声が」と、声を引きにしている。
その声の正体は、アニメ『ポケットモンスター』のロケット団、ムサシ・コジロウ・ニャースの声優3人だ。ゲーム情報サイトのGamerが載せた発表情報によると、TVCMには林原めぐみさん、三木眞一郎さん、犬山イヌコさんが出演した。林原さんと三木さんは、「もしかしてロケット団?」な役割を演じている。
同じ記事では、3人が遊んでみたコメントも紹介されている。
- 犬山さんは、ロケット団員は勝つのが一番難しいと話した
- 林原さんは、初プレイでロケット団員として勝ち残った
勝つのが一番難しい役、という話は、このあとのルールを見ると納得がいく。
役割は4つ、身分を明かすのは1人だけ
公式サイトによると、おまロケは4人から6人で遊ぶゲームだ。役割は次の4つで、役割カードを裏にして1枚ずつ引く。
- ジムリーダー
- ジムトレーナー
- 挑戦者
- ロケット団員
ジムリーダーを引いた人だけが宣言してカードを表にし、ほかの人は裏のまま手元に置く。誰が味方で誰が敵かは、ほかのプレイヤーの動きから読むしかない。
勢力は「ジムリーダー・ジムトレーナー」「挑戦者」「ロケット団」の3つに分かれる。
ゲームが終わる条件は2通りある。
- ジムリーダーが退場したとき、ロケット団員だけが残っていればロケット団員の勝ち。ほかのトレーナーが残っていれば挑戦者の勝ち
- すべての挑戦者とロケット団員が退場したら、ジムリーダーとジムトレーナーの勝ち
三国殺の身分システムと並べてみた
この形は、三国殺のそれと重なる。公式サイトに三国殺の名前は出てこないので、元ネタだと言い切ることはできない。それでも役割を並べると、1対1で対応する。
三国殺はWikipediaによると、4人以上で主公・忠臣・反賊・内奸の4役がすべて登場する。主公だけが身分を公開し、ほかの役は伏せたまま遊ぶ。ここまでがおまロケと同じだ。
勝ち方もよく似ている。
- 主公は、自分と忠臣以外が全員いなくなれば勝ち。ジムリーダーの勝ち方に重なる
- 反賊は主公が倒れれば勝ち。ただし主公と内奸の2人だけが残った場合は除かれる。おまロケでは、リーダー退場時にロケット団員だけが残っていると挑戦者は勝てない
- 内奸は、忠臣・反賊・ほかの内奸が全滅したあとで主公が倒れれば勝ち。おまロケのロケット団員が、挑戦者とトレーナーを退場させたうえで最後にジムリーダーと一騎打ちになる流れと同じ
細部は違う。三国殺の内奸は、ほかの内奸もいなくなることが条件に入っている。おまロケの公式サイトは「ロケット団員だけがゲームに残っていた場合」と書いていて、ロケット団員が1人かどうかには触れていない。
共同開発のYOKAは三国殺の会社
商品情報には、発売元が株式会社ポケモン、共同開発が「YOKA Games」とある。
Wikipediaの三国殺の項目には、中国のYoka Games社が2008年に作ったテーブルカードゲームと書かれている。三国志がモチーフの正体隠匿ゲームで、YOKAの公式サイト(杭州游卡网络技术有限公司)のトップにも、三国殺の新商品の告知が並ぶ。
つまり、三国殺を作った会社と組んで、正体隠匿ゲームにポケモンバトルを組み合わせたことになる。ロケット団員は、仲間のふりをして生き残り、最後にジムリーダーを倒す役だ。三国殺でいう内奸にあたる。ほかの全員を退場させないと勝てないので、犬山さんがコメントで「ロケット団員は勝つのが一番難しい」と話したのもうなずける。
正体隠匿というジャンル自体は、人狼や『Among Us』で知っている人も多いはずだ。Among Usのミームの話もこのサイトに載っている。
先行体験はロケット団員の勝ち
Nintendo DREAM WEBの先行体験レビューでは、5人で遊んだ結果が紹介されている。
挑戦者を引いた筆者は早い段階で脱落し、同じ挑戦者との相打ちで終わった。その後、残ったのがロケット団員とジムリーダーで、決着はロケット団員の勝ち。役割カードがめくられてロケット団員の「R」のマークが見えたとき、「悪って勝つんだな」と気が遠くなったそうだ。
三国殺と違うのは、バトルの部分がポケモンのカードになっているところだ。
- 相棒のポケモンを2枚から1枚選ぶ
- 初期の手札は4枚、プレイカードは108枚
- 「くらえ!」で攻撃、「よけて!」で回避
- HPが0になっても、「キズぐすり」を使ってもらえれば退場しない
ポケモンのカードは60枚で、役割と相性のよいタイプもある。
10月17日と18日に先行販売がある
Gamerによると、10月17日と18日に幕張メッセで開かれる「ゲームマーケット2026秋」で、展示と先行販売が行われる。数には限りがある。
発売にあわせて「ポケモンボドゲくらぶ 冬のマストバイキャンペーン」も始まる。おまロケ、ポケモンババ抜き&タルカセット、ポケモンごいたのどれか1個を買うと、特製ゴムバンドがもらえる。ポケモンセンターとポケモンセンターオンライン、一部の店舗、ゲームマーケットの先行販売は対象外だ。
2,200円は、ポケモンボドゲくらぶのなかでは高めの値段になる。公式のボードゲーム一覧から、主なものを並べる。
- ポケモンババ抜き(2019年5月)660円
- ババ抜きスーパーハイテンション(2023年8月)660円
- ポケモンタルカ(2025年7月)990円
- ポケモンごいた(2025年12月)2,970円
- ポケモンシュシュシュ!(2026年7月)1,760円
ごいたの2,970円に次ぐ価格で、4人から6人のしっかり遊ぶ本格派という位置づけだ。
反応は人狼の狐と、人数の壁
発表のあと、Xにはこんな投稿が出ていた。
- 「ロケット団が人狼で例えると狐の立ち位置だったの意外過ぎた」
- 「人集めが厳しい気がする」
- 「ムコニャキャスト再集結おめでとう記念」
1つ目は、人狼の妖狐のように、どちらの陣営でもない第三勢力としてロケット団を見た声だ。三国殺の内奸と同じ見立てになっている。
2つ目は、4人から6人という人数に気づいた人だ。たしかに2人や3人では遊べないので、集まれる友達がいるかが先に来る。
3つ目の「ムコニャ」は、ムサシ・コジロウ・ニャースのこと。アニメ版の声がそろって戻ってきたことを喜ぶ投稿もあった。
役割ごとの相性のよいポケモンのタイプは、箱に入っているかんたんガイドの裏に載っている。レビューの筆者は、ロケット団員を引いたらジムリーダーにどう近づくかが気になると書いている。先行体験の詳しい様子は、Nintendo DREAM WEBのレビューで読める。