「紙を見るプーさん」とは?元ネタは2011年の映画、紙に書かれた文字も
紙を鼻先までくっつけて、寝ぼけたような顔でじーっと読んでいるプーさん。これが 「紙を見るプーさん」 です。
「紙を見てるプーさん」「プーさんの紙見るやつ」とも呼ばれます。元ネタは2011年のディズニー映画『くまのプーさん』で、読んでいる紙の正体はクリストファー・ロビンの置き手紙です。
「紙を見るプーさん」とは?
紙を読んでいるプーさんの静止画を使うリアクション画像です。使いどころは、何を読まされているのか分からないとき。
意味不明な長文、急に回ってきた謎の資料、読んでも頭に入らない規約。そういうものへの返事として、この1枚を貼ります。
画像は2種類あります。ニコニコ大百科によると、紙を近づけたほうが寝ぼけたような顔、遠ざけたほうが冷静に読んでいるような顔です。
最初に広まったのは近づけた寝ぼけ顔のほう。遠ざけた顔は、プーが頷いた一瞬を切り取ったもので、あとから使われるようになりました。
元ネタは2011年の映画
元ネタは、2011年公開のディズニー映画『くまのプーさん』(原題 Winnie the Pooh)です。監督はスティーヴン・アンダーソンとドン・ホールで、北米公開は2011年7月15日(Wikipedia英語版)。
日本公開は2011年9月3日、上映時間は63分。プーの吹き替えは亀山助清さんです(Wikipedia)。
問題のシーンはこういう流れです。プーがクリストファー・ロビンの家に行くと本人がいない。代わりに扉の前に1枚の紙が置いてある。
ところがプーは字が読めない。紙を持って物知りのオウルの家へ行き、紙を顔にくっつけたり、逆さにしたり、遠ざけたりしながら凝視する。この一連の顔がミームの素材です。
下の動画は、ディズニー公式チャンネルが映画の場面を切り出して公開したショート「かいぶつスグモドル」です。プーが紙を読むシーンは30秒あたりから始まります。
紙に書かれていた文字
映画の画面に出てくる手書きの文字は、「GON OUT / BIZY / BACK SOON / C.R.」です。出かけてる、忙しい、すぐ戻る、という意味で、最後の C.R. はクリストファー・ロビンの頭文字。
吹き替え版では「でかける いそがしい すぐもどる C.R.」になっています。
この「BACK SOON(すぐ戻る)」を、オウルが「スグモドル」という怪物の名前だと読み違えるのが話の始まりです。そこからプーたちは存在しない怪物を捕まえるため、大騒ぎを始めます。
ちなみにこの勘違いには原作があります。A・A・ミルンの『プー横丁にたった家』(1928年)第5章で、置き手紙は「GON OUT BACKSON BISY BACKSON. C.R.」でした(Standard Ebooks)。
原作ではラビットが見つけた紙を、オウルが「Backson」という生き物だと解釈します。映画版の紙は、綴りが BISY から BIZY に変わっています。
スグモドルは映画のヴィラン扱いですが、エンドクレジットのあとで実在していたことが分かるというオチまで付いています。
先に広まったのは英語圏
このミームは英語圏が先です。Know Your Meme では「Winnie the Pooh Reading」という名前で載っています。
同サイトの記録では、確認できる最初の静止画は2012年12月1日に DeviantArt へ投稿されたもの。2013年には「What The Fuck Am I Reading(俺は何を読まされてるんだ)」系のリアクション画像として使われ始めました。
大学の公式アカウントまで使っていて、2017年8月18日にはアイルランドのリムリック大学が、時間割の発表ツイートにこの画像を添えています。時間割を見た学生の顔、という使い方です。
日本ではいつ流行った?
日本でいつ最初に流行ったかは、確定的な記録がありません。Xでは2020年ごろには遠ざけた顔のほうを使った投稿が見られます。
2021年4月には、この顔がプリントされたTシャツを見つけて「まさかプーさんのこれをTシャツにしてたとは」と驚く投稿が約8.8万いいねを集めました。画像にはショップディズニーのカスタマイズグッズ「D-Made」のロゴが入っていて、ニコニコ大百科ではカナヘイさんがデザインした公式グッズとして紹介されています。
公式グッズでは、2021年にタカラトミーアーツが「ファニーフェイス」シリーズを出しています。手紙を読んで顔をしかめるプーさんの表情も入っていて、ねとらぼによると2021年7月の時点で品薄でした。
2026年には、同じ映画のピグレットとプーさんの顔がバンプレストのプライズになり、「紙を見るプーさんの顔としわしわピグレットプライズ化は草」という反応も出ました。詳しくは「しわしわピグレット」がプライズにの記事にまとめています。
使い方・例文
- グループLINEに流れてきた意味不明な長文に、何も書かずこの画像だけ返す
- 「課題の説明PDF開いたときの顔」
- 「バイト先の新しいマニュアル、全部読んだけど1ミリも入ってこない(紙を見るプーさん)」
- 利用規約の「同意する」を押す直前の自分に
読んだうえで冷静に受け止めた感じを出したいなら、遠ざけた顔のほうが合います。
関連する言葉
同じ2011年の映画からは、ピグレットミーム(しわしわピグレット)も生まれています。あちらは物語の後半、ピグレットが一瞬だけ見せた不安顔で、元ネタが同じ作品の兄弟ミームです。
プーさんのミームでは上流プーさんも有名ですが、こちらは1974年の作品のプーさんに燕尾服を合成した対比フォーマットで、成り立ちが別物です。
本編の1コマをそのまま切り出してリアクションに使う点では、スパイダーマン指差しと同じ系統のミームです。