「ルパンダイブ」とは?元ネタはPART2のOP、劇中に出ない俗称
空中で服からスポンと抜け出し、トランクス一丁でベッドへ飛び込む。ルパン三世のお約束の動きが「ルパンダイブ」です。ところがこの名前、作品の中では一度も出てきません。
「ルパンダイブ」とは?
女性が待つ(と本人は思っている)ベッドに向かって跳び上がり、その途中で服から抜け出して、トランクス一丁で飛び込む動きのことです。「ふ〜じこちゃ〜ん」の声とセットで覚えている人も多いはず。
ポイントは「脱ぐ」というより「抜ける」ところ。服は着たまま、襟首から全身がするっと抜けて、ジャケットとズボンだけが空中に残ります。縄抜けが得意なルパンの技の究極形態、という見方もあります(Wikipedia「ルパン三世 (架空の人物)」)。
そして、だいたい失敗します。飛び込んだ先はもぬけの殻だったり、不二子にあっさりかわされたり。ろくなオチにならないところまで含めてのお約束です。声を担当した山田康雄さんは、この動きを「こんな芸ができれば一生食っていける」と評していました(同Wikipedia)。
元ネタはPART2の初代オープニング
アニメでの初出とされるのは、1977年に始まった『ルパン三世 PART2』のオープニングです。第1〜26話で使われた最初のオープニング(Aタイプ、曲は大野雄二さんの「ルパン三世のテーマ」)に、この跳躍が入っています(ピクシブ百科事典)。原作漫画までさかのぼった初出ははっきりしないので、「アニメのPART2で定着した動き」と考えておくのが無難です。
TMSアニメ公式チャンネルが歴代のオープニングとエンディングをまとめて公開していて、12:46あたりからがPART2のオープニングAタイプです。
翌1978年の劇場版第1作『ルパンVS複製人間』にも、このダイブの場面があります。
名前の出どころは公式も「不明」
不思議なのは名前のほうです。劇中に「ルパンダイブ」というセリフは出てこず、誰がいつ名付けたのかも分かっていません(ピクシブ百科事典)。
これは公式側も同じで、日本テレビの金曜ロードショー公式アカウントは『ルパンVS複製人間』の放送時に、ダイブの場面写真をつけて「俗称」「出典不明」と書いています。
記録をたどると、遅くとも2011年にはニコニコ大百科に「ルパンダイブ」の項目ができていました。公式も名付け親を知らないまま定着した名前、というわけです。
作品の外での使われ方
名前が定着すると、ルパン以外でも「あの動き」を指す言葉として使われるようになりました。
- 2016年、喜屋武ちあきさんの『アニメヨガ』でポーズのひとつに採用された(Wikipedia)
- 2019年の3DCG映画『ルパン三世 THE FIRST』は、過去作のオマージュを多く入れつつ、ルパンダイブなどのお色気要素は外して作られた(Wikipedia「ルパン三世 THE FIRST」)
- 2026年5月15日公開の『機動警察パトレイバー EZY』File 1では、主人公の久我十和(声は上坂すみれさん)がルパンダイブをする場面があり話題になった
パトレイバーEZYの場面には、さすがに今の時代だと笑えなくて引いてしまった、という感想も出ていました(Filmarksのレビュー)。「パトレイバー ルパンダイブ」「久我十和 ルパンダイブ」で検索されているのはこの場面です。
「やり方」や「再現」を調べる人もいるようで、2017年にはタウンワークマガジンがスーツ姿から一瞬で抜け出す再現企画を記事にしています。アニメのように空中で抜けるのは、さすがに無理があります。
使い方・例文
ネットでは「勢いよく何かに飛び込む」動きや、浮かれて突っ込んで失敗するパターン全般を指して使われます。AAや顔文字、GIFでも描かれる定番の動きです。
- 「ベッド見えた瞬間ルパンダイブした」
- 「布団にルパンダイブしたら膝ぶつけた」
- 「新作でまさかのルパンダイブあって笑った」
人に向けて実際にやるのは、ただの迷惑です。ネタとして言葉で使うくらいがちょうどいいです。
関連する言葉
- ふ〜じこちゃ〜ん:ルパンダイブのときの定番の掛け声
- 顔文字:ルパンダイブもAAや顔文字のネタとして描かれる