中山7Rの3連単が5294万8520円でJRA歴代2位、17番人気カテドラルクォーツが重馬場を逃げ切った
9月6日、中山競馬場の7R。3歳未勝利の芝2000m、18頭立て。開催の真ん中に置かれた地味な一戦のはずが、レースが終わった直後に出てきた払戻の数字がとんでもないことになっていました。3連単が52,948,520円。100円が5294万8520円になる計算です。
発走16分前に、芝が稍重から重に変わった
この日の中山は雨でした。7Rの発走は13時30分で、その16分前の13時14分に馬場状態が更新されています。芝が稍重から重へ。ぬかるんだ馬場は速い脚を使いにくくして、前に行った馬がそのまま残りやすくなります。実際、この日のこのレースはそういう決着になりました。
単勝244.9倍のカテドラルクォーツが、そのまま先頭でゴールした
勝ったのは5番のカテドラルクォーツ。牡3歳、斤量57.0キロ、鞍上は岩田康誠騎手で、美浦の菊沢厩舎の管理馬です。馬体重は470キロでマイナス8キロ。単勝オッズは244.9倍、18頭中17番人気でした。つまり、ほぼ誰も買っていない馬です。
それが逃げて、そのまま押し切りました。勝ちタイムは2分4秒4。前半1000mが1分2秒3のミドルペースで、極端に緩い流れをもらったわけでもありません。重馬場を先頭で走り切って初勝利、というのがこの馬にとっての結果です。
2着は4番のジェイエルグリーン(牝3・原騎手)で、こちらも155.8倍の15番人気。タイムは2分4秒6でした。3着に入った13番のサンクレゾン(牝3・北村友騎手)が25.9倍の6番人気で2分4秒8。上位3頭のうち2頭が3桁オッズという並びです。
3連単の52,948,520円はJRA歴代2位、1位は今年1月の小倉
払戻を出したnetkeibaは自社の投稿で、「三連単5294万8520円は【歴代2位】の払戻です。歴代1位の記録は今年1月の小倉で発生した『5836万7060円』です」と説明しています。歴代最高記録の更新には届かなかった、という位置づけです。1位との差は541万8540円。桁が桁だけに、この差もなかなかの金額になっています。中日スポーツは、この3連単が中山競馬としては歴代最高額の配当だったとも伝えています。
面白いのは、この5→4→13という組み合わせに付いていた「4,680人気」という数字のほうかもしれません。18頭立ての3連単は単純計算で4,896通り。そのうち下から数えて217番目という、売れ行き的にはほぼ最下層の並びだったことになります。的中票は2票だったとサンケイスポーツと中日スポーツが伝えています。
馬単の1,876,620円のほうは、歴代最高だと報じられている
順位が入れ替わるのはここです。3連単が歴代2位だったのに対して、馬単の1,876,620円のほうは、複数のスポーツ紙がJRA歴代最高の配当だと報じています。1着5番、2着4番を順番どおりに当てる馬券で、こちらは294人気。これまでの最高は3連単の1位と同じレース、今年1月31日の小倉6Rで出た1,749,330円だったそうです。3連単では日本記録に届かなかった同じレースが、馬単では記録を更新した形になります。
3連複の3,315,620円もJRAでは史上5番目、中山では2番目の高額配当だと中日スポーツは書いています。馬連が394,680円、ワイドも4-5が67,120円で、上位3頭が絡む券種はどれも普通の未勝利戦では見ない数字になりました。
単勝1.5倍の1番人気は5着だった
このレースの1番人気は8番のブラッキッシュ。単勝1.5倍という、ほぼ勝つ前提で売れていたオッズです。ルメール騎手が乗って、結果は5着でした。
1.5倍の馬が飛んで、244.9倍の馬が逃げ切る。それだけで馬券は総崩れになるわけですが、そこに155.8倍と25.9倍が続いたのがこの払戻の正体です。人気で言えば17番人気、15番人気、6番人気の順。当たり前ですが、こういう並びは狙って買えるものではありません。
競馬の記録ネタは他にもあって、新潟の直線1000mではピューロマジックが24年ぶりに日本レコードを更新しましたし、札幌ではインドのナレドゥ騎手が来日4日で6番人気を持ってきてJRA初勝利を挙げています。金額の桁で言えば、生後半年の当歳馬に2億円が付いたセレクトセール2026も、競馬を見ない人ほど数字が信じられないタイプの話でした。
今回の5294万8520円は、そのどれとも違う方向に振り切れた数字です。芝2000mを2分4秒4で走った3歳馬たちの結果が、そのまま5千万円台の払戻になった。中山7Rという、レース名すら付いていない一戦の話でした。