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「飛行機は犬でできている」の元ネタはPISAの設問、答えは「いいえ」

「飛行機は犬でできている」は、国際学力調査PISAの読解問題で、文の意味が通るかを答える設問の例文です。

正解は「いいえ」です。文部科学省の資料にそのまま載っています。

10月23日の夜に、声優の諏訪部順一さんがこの文を取り上げてXに投稿し、一気に広まりました。

文科省の資料に載っている問題例

出どころは、2026年9月8日に文部科学省と国立教育政策研究所が公表した「PISA2025のポイント」です。読解力の「読みの流ちょう性(速く正確に読む)」という設問の問題例として、19ページに出ています。

形式は単純で、短い文が1文ずつ画面に出ます。意味が通るなら「はい」、通らないなら「いいえ」を押すだけです。

資料の説明は「文の意味が通っていないので『いいえ』をクリック」とあるだけです。

練習問題のほうは、鳥が飛ぶ普通の文なので「はい」になります。

諏訪部さんは「体は剣」と並べた

諏訪部さんの投稿は、この設問を使った小ネタでした。

「飛行機は犬でできている」は意味が通るかと聞かれたら、答えは「いいえ」。

一方で「体は剣で出来ている」なら、自分が採点者なら「はい」で丸を付けるけれど、学校のテストだとたぶん×をもらうので気をつけて、という内容です。

「体は剣で出来ている」は、『Fate/stay night』でアーチャーが唱える詠唱の一節です。諏訪部さんはアニメ版の「Unlimited Blade Works」でアーチャーを演じています(諏訪部順一さん(Wikipedia))。

本人の持ちネタを、読解問題のほうに寄せてきた形です。

諏訪部さんは8月にも、「ご遠慮ください」の意味をめぐる投稿で8万を超えるいいねを集めています(「ご遠慮ください」の記事)。

吹替版の主人公役を務めた映画の話は、「バックルームズ」の記事にまとめています。

問題文を見出しにした女性自身の記事

この文が表に出たきっかけの一つは、女性自身の記事です。女性自身がこの問題文を見出しにした記事を書き、Yahoo!ニュースにも配信されました(女性自身の記事)。

女性自身によると、同じ「いいえ」の例には、窓が大きな声で歌ったという文もあったそうです。反対に「はい」の例として、男性が車を運転してその店へ向かった、六羽の鳥が森の上を飛んでいった、という文が挙げられています。

こうした文が、諏訪部さんの投稿を機にXで一気に回りました。10月24日にはYahoo!リアルタイム検索のトレンドで1位に上がっています。

日本の読解力は503点、順位は上位

この設問が話題になったのは、PISA2025で日本の読解力の点数が下がったからでもあります。

文科省の資料から、数字を並べます。

  • 日本の読解力は503点で、前回の516点から有意に低下した
  • OECD加盟国の中では1位(順位の範囲は1位から8位)
  • 全参加国・地域では4位
  • 参加は91か国・地域で約76万人、日本は高校1年生の約6,500人(183校)

「読みの流ちょう性」の設問の正答率は、日本とOECD平均のどちらも、前回より有意に下がりました。

資料はそのうえで、この正答率の低下が日本の平均点の低下に影響している可能性がある、と書いています。

一方で「評価し、熟考する」に関する設問は、日本では正答率が有意に上がりました。OECD平均は有意に下がっています。

女性自身は、この設問の正答率が2018年の92.2%から89.9%に下がったと伝えています。ただしこの数字は、文科省の資料のほうでは確かめられませんでした。

返信は「体は剣で出来ている」の大喜利に

諏訪部さんの投稿への返信は、設問そのものよりも、「体は剣で出来ている」を使った大喜利が目立ちました。

  • 「刀剣乱舞では体は剣そのもの よって何の捻りも無く意味は通ります。」
  • 「英語のテストの英訳に『I am the bone of my sword』って書いたら◯なのかな…。」
  • 「『アンリミテッド・ドッグ・フライトッッッ!』とカッコよく言ってくれれば (作画はufotable)、翌日から◯になるんじゃないかなあ」
  • 「身体はカレーで出来ている 血潮はルーで 心はライス」と詠唱の替え歌で返す人もいました。
  • 「『理想を抱いて溺死しろ』はテストで⭕️もらえると思います。」

最後の返信は、同じFateの有名な台詞を挙げたもので、確認した時点で返信の中ではいちばんいいねが多く、500を超えていました。

飛行機と犬のほうも、詠唱風の詩を最後まで書いて「ここまで書いたらきっと意味が通るだろう」と締めた人がいます。

意味が通るかどうかを機械的に判定する設問なのに、詩にすれば通るのでは、という方向に話が広がっていったわけです。

試験の「いいえ」と、詩の「はい」

国の資料に載っている元ネタは、「いいえ」を押すだけの短い問題でした。

比喩や詠唱として読めば味が出る文でも、この設問の答えは「意味が通らない」です。試験の文脈と、言葉遊びの文脈は別物、ということになります。

テストの丸と×といえば、漢検の公式が自分の投稿で「祭」の字を間違えた話もありました(漢検の記事)。

次に「飛行機は犬でできている」を見かけたら、まず「いいえ」と答えてから、好きな詠唱に当てはめてみてください。

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