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「エストポリス伝記」I&IIがSwitch2・PS5で復活、羽生結弦が歓喜

9月21日の深夜1時から流れた配信で、スーパーファミコンのRPG『エストポリス伝記』と『エストポリス伝記II』が1本にまとまって現行機に戻ってくることが発表された。タイトルは『エストポリス伝記 I&II』。原作が出たのは1993年と1995年なので、30年以上たってからの復活になる。

こんな時間の発表でも、朝には日本のXがエスト2の話でざわついていた。押し上げた一因が、羽生結弦さんの公式アカウントの投稿だ。

投稿時刻は4時22分。「いやまだ油断できないでも期待してしまういやでも期待してしまう期待してしまうエストポリス伝記ですよね?伝記ですよね?エストポリス伝記ですよね?」と句読点なしで一気に書いて、「ひぃぃいいい」「ばいほんにん」で終わっている。普段は落ち着いた告知を出しているアカウントなので、この勢いだけで事の大きさが伝わってくる。この記事を書いている時点でいいねは9,200件を超え、返信も300件近くついていた。

深夜の配信でいきなり出てきた、機種は4つで2027年

発表の場は「PC Gaming Show Tokyo Direct 2026」。9月21日の1時から配信された番組のなかで、告知が出た。

タイトーの公式サイトによると、対応機種は Nintendo Switch 2、Nintendo Switch、PlayStation 5、Steam の4つ。発売は2027年予定で、価格とCERO区分はまだ決まっていない。ジャンルはロールプレイング、プレイ人数は1人。すでに Steam のウィッシュリスト登録は始まっている。

収録されるのは2作。勇者マキシムの血を引く主人公たちが、虚空島戦役の封印から目覚めた四狂神に立ち向かうのが『エストポリス伝記』で、時代をさかのぼってそのマキシムが「地上を救う者」になるまでを描くのが『エストポリス伝記II』になる。つまり物語の順番でいうと『II』のほうが先で、初代をクリアしたあとに前日譚を遊ぶという逆走の構造だった。Game*Sparkは今回の2本を「一部リニューアルのうえ収録」と書いている。

タイトーのプロデュースチームは公式サイトのメッセージで、神秘の剣「デュアルブレード」の共鳴から始まるふたつの物語をひとつのパッケージに納めたこと、ドットグラフィックはそのままに機能を足して遊びやすくしたことを挙げている。絵を描き直すリメイクではなく、ドットは残す方向らしい。

ひらがなだらけだった会話が、今回は全面的に漢字化される

今回いちばん具体的に中身が語られていたのが、シリーズ企画者である宮田正英さんのメッセージだった。

スーパーファミコンでは容量の関係からひらがなが多かったシナリオを、今回は全面的に漢字化できることになり、エスト1とエスト2の全会話を読み直したという。そのうえで「正直『若いな』と気恥ずかしくなるような会話も多かったですが、当時の制作中の記憶が甦ってきて、とても楽しい時間でした」と書いている。四半世紀以上前に作ったゲームにいまだにファンの声援が届くことを「ゲーム制作者冥利に尽きる」とも表現していた。

SFC世代のRPGは、カートリッジの容量を漢字のフォントに割く余裕がなくて、セリフがひらがなばかりになるのがあるあるだった。それが読みづらさの正体でもあったので、全会話の漢字化はかなり実利のある変更になる。追加機能の中身はまだ出ていないが、少なくともテキストは別物の読み心地になりそうだ。

羽生結弦さんが反応した理由は、2024年のショーにある

なぜフィギュアスケーターの公式アカウントがこの発表に反応したのか。答えは2024年4月14日の投稿にある。

単独アイスショー『RE_PRAY』のエンドロールのスペシャルバージョンを公開する、という告知で、使われている曲として「エストポリス伝記Ⅱより『地上を救う者メドレー』」と明記されている。作曲は塩生康範さん、アレンジと演奏は MUSICエンジン。ハッシュタグにも「#エストポリス伝記2」が並んでいる。

つまり、自分のショーの締めくくりにこのゲームの曲を持ってきていた人が、その原曲のゲームが現行機で復活すると知った、という順番になる。深夜4時に句読点が消えるのも分かる。

原点として名前を挙げていたのも、今回が初めてではない。電撃オンラインによると、2022年2月に放送されたテレビ番組『北京オリンピック 羽生結弦インタビュー&カーリング日本VS韓国』で、自身のゲームの原点として『平成 新・鬼ヶ島』と『エストポリス伝記II』の2本を挙げている。放送はTBS系列で2月14日、Number Webが“マニアックすぎる2つの名作”として記事にしたのもこの2本だ。

塩生康範さんの音楽はもともとシリーズの評価が高い部分で、2025年2月8日には30周年記念コンサートも開かれ、『II』のフィールド曲やバトル曲が演奏されている。曲が残っていたからこそ、ゲームを遊んでいない層にも名前が届いていたシリーズだった。

復活させるのは『天地創造』を戻したスウェーデンの会社

今回の発表元は Clear River Games。スウェーデンに拠点を置くパブリッシャーで、レトロゲームの復刻やインディーゲームのパッケージ版販売を手がけている。

この名前に見覚えがある人もいるはずで、エニックスの『天地創造』の復活を発表したのも同社だ。こちらは2027年1月14日発売で確定している。『天地創造』のティザーが出たときの反応を追った人からすると、同じ流れの2発目ということになる。

Clear River Games のメッセージも読み応えがあった。『ルフィア』がヨーロッパに来た当時はローカライズされた JRPG がまだごくわずかだったこと、悲劇的な結末から物語を始めてスタッフロールまで流すオープニングの異様さ、そして『II』が持ち込んだ革新として、モンスター育成システム、ボーナスのローグライクダンジョン、ランダムエンカウントを廃してアクションとパズルで組み立てたダンジョン探索を挙げている。1995年のSFCソフトでランダムエンカウントを捨てていたというのは、あらためて見ると早い。

タイトー関連では9月15日にも『サイキックフォース2012』の移植が発表されていて、こちらも2027年予定だ。旧作の棚卸しが続いている。

続報が出るまでは、たしかに油断できない

発売は2027年、価格も未定、追加機能の中身も出ていない。羽生結弦さんの投稿にあった「いやまだ油断できない」は、情報量だけ見れば正しい反応だ。

それでも全会話の漢字化という具体的な作業が語られている以上、ロゴだけ出して止まる類の発表ではなさそうではある。電撃オンラインや Game*Spark といったゲームメディアも、発表当日のうちに記事を出していた。

エスト2の音楽だけ知っていてゲームは遊んでいない、という人は今のうちに Steam のウィッシュリストに入れておくと、続報を取りこぼさずに済む。

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