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「はくちゅーむ」とは?BPM15Qの2016年の曲が10年越しにTikTokでバズった理由と歌詞の意味

はくちゅーむ(はくちゅーむ) ・ 2026年9月3日 公開

TikTokを開くと、その場でくるくる回るだけのダンスと一緒に、やたら同じ曲が流れてくる。「ふらふら周る周る」のところで全員が同じように回っているアレです。曲名は「はくちゅーむ」。BPM15Qというグループが2016年に出した曲で、リリースから10年経って急に若い世代に見つかりました。

「はくちゅーむ」とは?

BPM15Q(ビーピーエムいちごキュー)の楽曲タイトルです。2016年5月31日に公式ミュージックビデオが公開された曲で、作詞は苺りなはむ、作曲はYunomi。

タイトルはひらがなだけで、公式が「こういう意味です」と説明した記録は見つかりません。ただ歌詞には「day dream」が繰り返し出てきて、「半醒半睡 幽体離脱」という一節もあります。読みも一致するので、「白昼夢」をひらがなに崩したタイトルと読める、というのがファンの間での受け取られ方です。歌詞の中に「白昼夢」の漢字表記は一度も出てきません。

曲そのものは、まず多言語のあいさつから始まります。「ナマステ! ハロー! メルハバ! アニョハセヨ!」と並べたあと、「謝謝! サンキュ! シュクラン! ありがちゅう!」とお礼が続く。原宿や秋葉原からアジアの各都市へ飛んでいくトリップ感がテーマで、白昼夢の中で世界一周しているような曲だと考えると、タイトルも歌詞も一本につながります。

元ネタ・由来、BPM15Qというグループ

BPM15Qは2015年5月31日に結成された2人組です。メンバーは元BiS・元アキシブprojectの苺りなはむと、にかもきゅの2人。ちょうど結成から1年後の日付に「はくちゅーむ」のMVが公開されました。

音を作っているYunomiは、和風の音とダンスミュージックを混ぜる作風で知られる人で、この曲でもピコピコした電子音の上に多言語のあいさつが乗ってきます。当時のいわゆる楽曲派アイドルの文脈で作られた曲が、10年後にショート動画のBGMとして掘り起こされた形です。

CY8ERへの改名と解散、そして再始動

ここから先の経緯が少しややこしいので、順番に並べます。

2016年12月24日、CY8ER(サイバー)が結成されました。当初はBPM15Qからの改名という扱いだったので、「はくちゅーむ」を含む楽曲もそのまま引き継がれています。ただしにかもきゅはCY8ERには加入していません(加入を辞退)。同じ曲を持ったまま、メンバー構成だけが変わったわけです。

CY8ER時代も「はくちゅーむ」は定番曲でした。2019年5月5日に結果が出たファン投票「#リクエストCY8ER」では、有効票903票のうち175票を集めて2位。1位は194票の「ごーしゅー」で、票差は20票もありません。

そのCY8ERは2020年7月18日に解散を発表し、2021年1月10日に日本武道館で解散公演を行いました。公演タイトルは『CY8ERなりの横浜アリーナ』。会場は武道館なのに公演名が横浜アリーナという、ややこしいネーミングです。

一方のBPM15Qは、2021年11月20日に東京ageHaのオールナイトフェス「心拍数15Q -Good Luck ageHa-」で約5年ぶりの有観客ライブを行い、2022年1月5日には『BPM15Q all songs』全9曲のサブスクを解禁しました。同じ日に「はくちゅーむ(TeddyLoid Remix)」も配信されています。さらに2022年4月20日には再始動を発表し、約5年ぶりの新曲「共有夢」(プロデュース TeddyLoid)をビクターエンタテインメントからリリースしました。再始動後のBPM15Qは、苺りなはむとにかもきゅの2人です。

後から振り返ると、2022年のサブスク解禁は地味に効いています。それまで配信になかった曲が、誰でもショート動画に貼れる状態になった。10年前の曲が2026年に流れる下地は、ここでできていました。

なぜ今バズったのか

正直なところ、「これが発端」とはっきり言える記録は見つかりません。ある日ダンス動画が増えて、気づいたら定番になっていた、というよくあるパターンです。ただ、公式側の動きは日付で追えます。

2026年4月11日、公式が「はくちゅーむ(Sped Up)」を配信リリースしました。ショート動画で使われる曲は速度を上げたバージョンが定番なので、流れに合わせて用意した形です。そして6月16日、公式Xがこう投稿しています。

TikTokの注目ランキングで21位まで上がっている、という報告です。この投稿には188件のいいねが付きました。8月7日には逆に「はくちゅーむ(Slowed)」も配信されていて、公式が完全に燃料を足しにいっています(リリース日はBPM15Q公式サイトのDISCOGRAPHYで確認できます)。

流行っているのはダンスのほうです。「ふらふら周る周る」「くらっと頭がふわふわ」の歌詞に合わせて、その場でくるくる回る。振り付けというより歌詞をそのままやっているだけなので、覚えることがほぼありません。誰でも真似できる動きだったのが、2026年夏に一気に広がった理由だと考えられます。THE FIRST TIMESは、TWSやすとぷり(莉犬・ジェル)、ACEesの佐藤龍我とヒカキンもこのダンスをやっていると伝えています。

10年前の曲が、当時を知らない世代に「新曲」として届く。バズる入口が曲名ではなくダンスと歌詞のフレーズだったので、あとから「あの回るやつの曲名なに」で検索されるところまでがセットになりました。

使い方・例文

  • 「TikTokでめっちゃ流れてるくるくる回るやつ、曲名はくちゅーむらしい」
  • 「はくちゅーむ、2016年の曲って知らなかった。自分と同い年くらいじゃん」
  • 「はくちゅーむ、冒頭の多言語あいさつのとこだけ完全に覚えた」
  • 「友達の家で全員ではくちゅーむやって普通に目が回った」

関連する言葉

昔の曲がショート動画で掘り起こされて再ブレイクする型は、ここ数年でだいぶ見慣れたものになりました。2012年のサカナクションの曲がインドネシアの映像と結び付いて世界に広がった夜の踊り子、首振りダンスで跳ねたオトナブルー、2009年のアニメ主題歌が海外で定番化した恋愛サーキュレーションあたりが近い仲間です。踊る側から広がる点では踊ってみたSWEET STEPの系譜にも乗っています。

10年前のものが今のタイムラインに戻ってくる、という意味では2026 is the new 2016とも重なります。2016年の曲が2026年に流行るのは、その流れのど真ん中です。

曲名を知らないまま流れてきて、あとから正体が検索される現象も同じ構造です。ショート動画でよく流れる曲の正体が手嶌葵「森の小さなレストラン」だと判明した件や、ちいかわの体操の曲がスーパーの「呼び込み君」だった件が分かりやすい例です。

歌詞そのものが言葉遊びになっている曲としては、すとぷりのころんが出した「あかさたなはまやらわ」も並べておきます。五十音を順番に並べたまま歌詞として意味を通すという力技で、多言語のあいさつを並べただけで曲にしてしまう「はくちゅーむ」と、やっていることの方向は近いところがあります。

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