「アルティメットセンパイ」とは?歌詞の意味と音MADが500本出た元ネタ
「アルティメットセンセイ」「アルティメットセンダイ」。そんな題名の動画を見かけたら、元になっているのはピノキオピーの初音ミク曲 「アルティメットセンパイ」 です。曲名の「センパイ」の部分を好きな言葉に替えるのが、音MADの定番になりました。
「アルティメットセンパイ」とは?
「アルティメットセンパイ」は、ボカロPのピノキオピーが2019年10月16日に投稿した、初音ミクのオリジナル曲です。ニコニコ動画とYouTubeに19時5分ごろ投稿されました。同じ日に「シークレットひみつ」「恋の恋による恋のための恋」と3曲まとめて配信された、配信シングルの1曲です。
歌われるのは、行動がいちいち変な「あいつ」の話です。
- 昨日のハンバーガーを食べている(むしゃむしゃ)
- 中古のG-SHOCKを12個持っている(かちかち)
- ブログが怪文書になっている(がちゃがちゃ)
- ゲバラのTシャツを着ている
こうして行動を並べて、各行の後ろに擬音を付けます。そこへ「あいつをみんなはこう呼んでる アルティメットセンパイ」と続いて、名前が明かされる作りです。
後半は「狂っているのは一体どっちだい?」と問いかけたあと、「でも やってやんよ絶対」へ。笑える曲として入って、最後は空回りしながらも折れない人の歌として聴こえてくる流れです。
ピノキオピー本人が歌詞の意味を公式に語った記録は、確認できませんでした。上の読み方は、あくまで聴いた人たちの受け取り方のひとつです。
元ネタ・由来
曲そのものは、ピノキオピー公式チャンネルのMVで聴けます。YouTubeでの再生数は、2026年10月16日時点で約1,997万回です。
ニコニコ動画の原曲は、同日時点で約214万再生、マイリスト約1.3万、コメント約8,100件。投稿者コメントは「はじめましての人ははじめまして、ピノキオピーと申します。やってやんよ、絶対。」でした。「VOCALOID伝説入り」のタグも付いています。
音MADの素材になるまで
この曲が「ミーム」になったのは、投稿から2年以上あとの話です。きっかけは音MAD素材としての使われ方でした。
素材として使われたのは、主に曲のサビです。ニコニコ大百科の整理では、MADにはサビだけを使う音ハメと1番全体を使うものの2パターンがあり、前者のほうが多いとされています。
なぜこの曲が選ばれたのかを説明した一次資料は見当たりません。ただ、型は単純です。曲名を「アルティメット○○」に替えて、○○に好きなキャラや物の名前を入れます。最後の「アルティメットセンパイ」という名前の部分に、その言葉が入れ替わる形です。
- アルティメットセンダイ(東北・北海道新幹線)
- アルティメットセンセイ
- アルティメットカイバ(遊戯王)
- アルティメットファルコン(遊戯王MAD)
- アルティメットチャイカ
最古のMADはどれ?
ニコニコ大百科の「アルティメットセンパイMADリンク」は、最古の作品を2021年4月23日投稿の「アルティメットセンダイ【東北・北海道新幹線】」(約7.2万再生)としています。
ただ、タグ付きの動画自体は2020年からあります。たとえば2020年2月16日投稿のFateシリーズのMADなどです。大百科は2021年のセンダイを最古としていますが、実際にはその前から作られていた、というのが正確なところです。
2022年に投稿が一気に増えた
ニコニコ動画で「アルティメットセンパイ」関連のタグが付いた動画を年ごとに数えると、こうなります(2026年10月16日時点の検索結果での数え方)。
| 年 | 投稿数 |
|---|---|
| 2020年 | 3本 |
| 2021年 | 3本 |
| 2022年 | 310本 |
| 2023年 | 106本 |
| 2024年 | 50本 |
| 2025年 | 22本 |
| 2026年 | 22本 |
合計は516本です。2022年は月別に見ると、1月が12本、2月が91本、3月が53本、4月が27本。2021年まで年に数本だったのが、2022年の2月だけで100本近くまで増えました。大百科にも「2022年1月以降投稿が激増している」という記述があります。
この2月の頭に投稿された1本が「アルティメットセンセイ」(2022年2月1日・約11.9万再生)です。今も数字が大きいMADのひとつですが、これがブームの引き金になったと言い切れる材料はありません。
使い方・例文
「アルティメット○○」は、MADの題名のほか、SNSでの言い回しとしても使われます。
- 「この動画の題名、アルティメットセンダイのやつだ」
- 「このキャラ、曲名替えたらアルティメット○○にハマりそう」
- 「あいつをみんなはこう呼んでるのフレーズ、頭から離れない」
元の歌詞を知らなくても、題名の形だけで通じる使い方が広まっています。
プロセカにも収録
2026年10月8日15時には、『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』(プロセカ)に、ワンダーランズ×ショウタイム×初音ミクの歌唱版が追加されました。収録の詳細はプロセカへの追加を扱ったニュース記事にまとめています。
関連する言葉
- 音MAD : 素材の音声を曲に合わせて加工して作る動画ジャンル。「アルティメット○○」はこの形式で広まりました。
- MAD : 既存の映像や音声を編集して作る動画の総称です。
- 神っぽいな : 同じくピノキオピーの曲から広まったフレーズです。
- みくみくにしてあげる♪ : 初音ミクの初期の代表曲のひとつ。ボカロ曲がネットで広まった歴史をたどるときの入口になります。