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「はぁ猫(huh猫)」とは?元ネタの猫の名前はベンダー、「はぁ?」の声は海外ドラマ説

はぁ猫(huh猫)(はぁねこ) ・ 2026年9月15日 公開

早口でまくしたてるヤギの動画のあとに、口をぽかんと開けた白黒猫が「はぁ?」と返す。あの猫の名前を知らないまま、何十本もリールを見てしまった人は多いはずです。「はぁ猫」は、正体も、あの声の出どころも、元をたどると全部バラバラのところから来ています。

「はぁ猫」とは?

「はぁ猫」は、口を半開きにして「はぁ?」と聞き返しているように見える白黒猫のミームのこと。英語圏では「huh cat」と呼ばれます。長い話や意味不明な説明のあとに貼って、「で、なに?」「一ミリも理解できてない」という顔を代わりにやってもらうのが基本の使い方です。

日本のSNSでは、ヤギが延々とまくしたてる動画とセットで流れてくる形がいちばん多く、そこから名前を知らないまま顔だけ覚えた人がかなりいます。GIFやスタンプとして切り出されたものも出回っていて、リアクション素材としての知名度のほうが先に立っている猫です。

元ネタ・由来(猫の名前はベンダー)

この猫の本名は Bender(ベンダー)。オーストラリア・ビクトリア州のテコマという町、メルボルンから東に35kmほどの退職者向けアパートで暮らすオス猫です。飼い主は Nellie Cage さん。SBSの取材に応じており、そこでベンダーは体重13kgのかなりの大柄、2024年12月の取材時点で15歳と紹介されています。TikTokで320万、Instagramで70万以上と、アカウント合計で400万近いフォロワーを抱える立派な有名猫です。

肝心の元動画は、飼い主が2021年9月に投稿したもの。一度削除されたあと、2023年2月12日に再投稿されています。内容は、冷蔵庫のそばでごはんをねだってひたすら鳴いているだけです。この再投稿版が2か月で200万再生・33.2万いいねを集めました。

ミーム化の先陣を切ったのはロシア語圏のTikTokでした。2021年9月24日に @aromobar が字幕を乗せた投稿が2年で240万再生、10月3日の @planeta_belki の投稿が300万再生・23.1万いいねと伸び、そこから素材として広まっていきます。つまりベンダー本人は、はじめから「はぁ?」と言っていたわけではないわけです。

「はぁ?」の声はどこから来たのか

あの低い「Huh?」は猫の声ではなく、あとから重ねられた別の音です。音を合わせたのも飼い主ではなく第三者で、確認できるいちばん古い例は TikTokの @21pamix(Parsa)が2022年12月8日に投稿したもの。再生数は13.5万ほどで、爆発したのはむしろ後発の 2023年5月11日 @nyc.jav3 版(170万再生・13.5万いいね、現在は削除済み)のほうでした。

その音源の出どころとされているのが、医療ドラマ『Dr.HOUSE』(House, M.D.)のシーズン2第3話「Humpty Dumpty」(2005年9月27日放送)です。リサ・カディ(リサ・エデルスタイン)が「Are you being intentionally dense?(わざと鈍いふりしてる?)」と詰め寄り、グレゴリー・ハウス(ヒュー・ローリー)が口を開けて「Huh?」と返す場面が、2022年から2023年にかけてミーム音源として出回りました。ただし、猫動画に使われている音がこのハウスの「Huh?」をピッチダウンしたものだ、という特定はファンによるもので、公式の発表があるわけではありません。

ヤギとのセット(ヤギ猫/goat cat huh)

日本で見かける形の大半は、Rambling Goat and Huh? Cat と呼ばれる二段構えです。前半のまくしたてるヤギは、YouTubeの @ResQnSav(Jason Monk さん)が2013年4月に投稿した動画で、10年で200万再生・1.6万いいねを記録しています。

このヤギとベンダーをつないだ最古の例は、2023年10月7日の TikTok @vivi000.o の投稿でした。「先生が微積を教えようとしてくる時」というネタで、5日で700万再生・120万いいね。翌8日の @..kekky 版も300万再生と続きます。

日本語圏の入口になったのは、同じ10月7日に投稿された @takutyan_ut(タクちゃんマン)さんの動画です。「日本で英語を習って初めてロンドンに行ったのに、現地の英語がまるで聞き取れない」というネタで、1週間で200万再生・29.8万いいねまで伸びました。ヤギが現地の英語、猫が自分、という配役がきれいにハマったのが大きかったようです。

使い方・例文

相手の話がまったく入ってこないとき、理不尽な要求をされたときのリアクションとして使います。自分をはぁ猫側に置くのが基本形です。

  • 「シフト代われる? 明日の朝から」「はぁ猫」
  • 「教授の説明、途中から完全にはぁ猫の顔になってた」
  • 「家賃更新料の請求書見て、リアルにはぁ猫やってた」

ヤギとセットの形なら、「長々と説明してくる側(ヤギ)」と「まったく理解していない側(猫)」を割り振るのが定番です。

関連する言葉

素材としての立ち位置は猫ミームの系譜そのもので、鳴き声のクセで愛される破片猫、音源ありきで広まったoiia猫Maxwell猫ハッピー猫バナナ猫と同じ棚に並びます。猫と無関係な音源が乗って一人歩きする点ではチピチャパとも近い生まれ方です。

国内でも、猫の表情や動きがそのままミーム名になった例はいくつもあります。白猫の足さばきから生まれたやんのかステップは、個性的すぎる二足歩行で16万いいねを集めた投稿がきっかけでした。ほかにも、水に鰹節を浮かべたら“難しい顔”で固まった猫や、「あっち見て」で本当にあっちを見る猫のように、猫の「考えていそうな顔」は日本でも鉄板のバズ素材です。

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